魔界のお姫様。ー3人の悪魔たちー
しばらくして、丘が見えてきたそこで馬車が止まった。


「ルウナ、降りるぞ。」


「ワッッ…。ちょっと…」

ラウルが強引にアタシを抱き上げ下ろした。


自分で降りられるのに…


馬車を降りると、そこには沢山の花が咲いていて
丘の下には村が見下ろせる。


「風が気持ちい~!!
キャハハッッ」


「ほら、ルウナ走ると転ぶだろ!」


セルがいつものセルに戻っていて嬉しかった。



やっぱり城の外は気分が違う。


アタシは子供のようにはしゃいでいた。




「エレン~!見てよ!
この花可愛いでしょ…」


珍しい花を見つけて
エレンに駆け寄ったら…



「ラウルさん、これラウルさんが作ったお弁当ですか?」


「あぁ。」


「すっごおい!!」


ラウルに楽しそうにエレンが話しかけていた。



どうして…エレンはただラウルと話しているだけなのに…



どうしてこんなに胸が痛いの…



「あ、ルウナ!
あっちに湖があるのよ!
行こうよ~」


「え?あ…ちょっと!」


エレンがアタシに気付き
腕を引っ張る。


「おい。俺たちも行く。」


「あ、ラウルさんたちはここに居てください!
すぐ戻ってくるので♪」



「そうか。
すぐ来るんだぞ。」


「は~い。」





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