魔界のお姫様。ー3人の悪魔たちー
エレンに手を引かれ、
湖にやって来た。


「こんな所、魔界にもあったのね~」


「アタシも知らなかった。」


「ラウルさんはやっぱり凄いわね。素敵だわ。」


エレンの顔…嬉しそう。


もしかして…


ラウルのこと…


「ねえ、ルウナ。
私、ラウルさんが好きみたい。」



「え?」



「今まで黙っていたけど、私はラウルさんが好きよ。だからルウナ!私ラウルさんを貰っていい?」


エレンは私を挑発するように笑っている。


普段は大人しく、いつも優しい笑顔のエレン。


こんな表情見たことがない…



チクリと胸が痛い。



エレンがラウルを好き…?

エレンとラウルが結ばれる…



そんなの…



「いや…」



思わず、口がそう言っていた。




「どうして嫌なの?」


それは…



エレンの表情が曇った。



アタシは気づいてしまった。


エレンにラウルをとられたくないと思うのは…


妬いているのだ。



頭にラウルが浮かぶのは…



「エレン…アタシは…ラウルが好きなの」




 
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