魔界のお姫様。ー3人の悪魔たちー
ラウル

まさか…こんなことが起こるなんて…


「隊長!怪我人は以上です!」


「怪我人は全員城へ運ぶんだ!」


「「ハッ!!」」


ジュノバスがまた何者かにまた荒らされた。


俺が住んでいた場所も、
ほとんどの建物が焼けている。



「ラウル~ラウル~」


「コーリー!無事なのか。」


「僕は無事だよ。それより誰の仕業かわかったんだ!」


コーリーはなんとか生き延びていた。


良かった…



「誰がやったかわかったって!?」


「これを見てよ…」



コーリーが指先した所…


「これは…」


建物の壁には…


ヴァンパイア族の勲章が描かれていた。


まさか…


またヴァンパイア族の仕業か!?



「僕、隠れて見てたんだ。顔は隠していて見えなかったけど、きっとヨーゼフの仲間、アルビナ一味だよ!」


『アルビナ一味』


2年前の襲撃の中心グループ。


アルビナ一味は、ヴァンパイア族の中でも数々の争いを起こしたくせ者たちだ。


「コーリーありがとな。
ここは危険だ。
城へ避難したほうがいい。」


「うん!わかったよ。
ラウルも気をつけて!」



コーリーの背中は少したくましかった。



成長したもんだな。



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