魔界のお姫様。ー３人の悪魔たちー

「ルウナ様、落ち着いたところで…お部屋にご案内します。」


「ルウナ、まだ体も慣れていないだろうから部屋でゆっくり休め。」


パパが優しく頭を撫でた。


この感覚…


温かくておっきな手…



やっぱり知っている。



ネルフに手をひかれ、
自分の部屋へと移動する。


長い廊下。


赤いじゅうたん。


右に曲がった扉の向こうはアタシの部屋みたいだ。



「でか！広っ！やっば！」


アタシの部屋は、人間の世界とは比べ物にならないくらい広かった。


「ルウナ様…こちらがあなたの部屋です。
着替えのドレスはこちらに御用意しております。」


クローゼットの中身…



「はああ！？
全部ドレスばっかじゃん！ジャージとかないわけ？」


シンプルではあるけれど
クローゼットの中はすべてロングのドレス。

よく見れば、パーティーに着てくようなスリットの入ったドレスまである。


「ジャージ…とは？」


冷静なネルフが、目を点にしてハテナを浮かべている。


この世界にジャージはないのか…



「はぁ。
じゃあいいや…この白の着る。」


「かしこまりました。」


ネルフは、軽く頭を下げるとアタシに近づいてきた。


「ちょっと！何！？」


「お着替えなさるのでしょう。お手伝いいたします。」


はあああ！？


この変態が…


「あのさあ、自分でやるから！出てって！」


「なりません。
私の仕事はルウナ様の身の回りの世話です。さあ、お脱ぎになってください！」


無表情で、当たり前のようにアタシの制服に手をかけた。


「ちょっ…！バッカじゃないの！やめてよ！！」



キリッと睨んでも…


効果ないみたいだ…


慣れた手つきで脱がしていく…



「………///」


当たり前だけど、今アタシは半裸…ブラはついてるけど…


恥ずかしすぎるのに…


ネルフは無表情。


アタシ一応女ですよ？

「恥ずかしがらなくても、ルウナ様の体は幼い頃から知り尽くしていますから。」


アタシの心が読めるのか…


淡々とそう言われた。



ここまでくると何も恥ずかしくなくなるよ…



あっという間にドレスになったアタシ。




「では、今日はお部屋でゆっくりなさいませ。」


「あっちょっと待って…
アタシがここで暮らしたら…人間で暮らしてたわけだし学校とかおばちゃんとか心配するよね？」



「ルウナ様が向こうにいたことは、皆の記憶から消しました。」



「じゃ、じゃあ瑛太も？」


「はい。」



そんな…