魔界のお姫様。ー3人の悪魔たちー
「うあああ!…はあはあッッ」


体中に走る痛みと戦うこと2日…



「ルウナ!ルウナ…」


「フィア様、危ないですから!」


アタシは、地下のレッスン部屋に隔離。


ママが近づいたら、
ママを殺しちゃうかもしれない。



「構いません。
娘が苦しんでるの!放って置けない!ネルフどきなさい!」


フィアは、構わずアタシに近づいた。



「ルウナ、あと少し頑張って。私がついてるわ。」


「マ…マ…はあはあッッ…
来ちゃダメだよ…」



「ルウナ…」



アタシを優しく包む、ママ。





そのお陰で…





じわじわと落ち着いてくる。



と同時に…


頭によみがえる幼い記憶…



昔、泣き虫だったアタシは、よくこおやってママに抱き締められた。




この城で産まれ、
アタシは魔界の姫として生きてきた。



世話がかりのネルフも…


教育係のティムとオリーブも…


全員思い出した。




スーッッと痛みが引き、
体が軽くなった。



「ママ、もう大丈夫みたい。」


「ルウナ、魔力がもどったの!?ネルフ、ルウナを見てちょうだい。」



ネルフが私に触れた。




「ルウナ様、体は軽いですか?」


「うん。」


人間でいたからわかるんだけれど、
体が半端なく軽い。



「ルウナ様、魔力がお戻りになりました。それも、魔力がかなり強くなりました。さすが、ベーモンド様の血をひいてらっしゃいますね。」




アタシは、完全に悪魔になったみたい。




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