ウィルルケビン☆ロリンソン
「そこにいると生け贄と間違えられちゃうよ」
私は穂積の言葉に素直に従った
「いい子」
「お前に言われたくない」
子ども扱いされた?
「じゃ、やるからね。え~っと、一緒に言うんだよ。」
「何を?」
「コレだよコレ」
ひらりと穂積はさっきの紙切れをどこからか取り出した。
「いくよ、せーの『ウィルルケビン☆ロリンソン』
ボンッ
何か出た?
「あ~、失敗だ。」
穂積の声に我に返る
「失敗?」
「うん。使い魔か何かの呼び出し呪文かと思ったんだけど、何も来なかったし。失敗だよ」
穂積の声は少し残念そうだ。
「次があるさ」
私はそんなこと言って、穂積を慰めてしまった。
もう止めてほしいのに