ウィルルケビン☆ロリンソン
おばちゃんは穂積に頼られたことがとても嬉しいらしい。
「これってなんだか知ってる?」
穂積はさっきポケットにつっこんできた紙切れを差し出す。
「なあに?これ」
ウィルルケビン☆ロリンソン
やはりおばちゃんにも馴染みがないのか
「新しい映画の題名とかかしら」
(ああ、そういう考え方もありか)
「ごめんね、信ちゃん。おばちゃんわかんないわ。役に立てなくてごめんね。」
おばちゃんは大層すまなそうに言った。
「ううん、いいんだ。ちょっと気になっただけだしね。ありがとう、おばちゃん。また今度は、ちゃんとお財布持ってくるからね。」
こうして穂積のおばちゃんへのptは上がっていくのだ
商店街をそんな風にして歩いていたものだから、穂積の両手は商店街を出る頃には荷物で一杯になっていた。
これで一週間は楽々暮らせる。
(またユカリが何か言うかな~)
ユカリは貰えるなら貰っておけ。とか言うわりに案外気にするのだ。
穂積のもらいかたがえげつないからかもしれないが…
仕方ない。穂積はおばちゃん達のアイドルだから