Aimez-moi plus(Love me more)
「で?どんだけ良かったの?あの年下くん」

ベンチに腰を下ろすと、和奏が肩をすりよせて詰め寄ってくる。

「な、何言ってんのよ」

「あんな真っ赤になるなんて、よっぽど激しかったんだ~」

「ち、違う・・・」

「あ。ほら、こんなとこにキスマーク・・・」

和奏のきれいにデコレーションされたつめが、私の首筋をつつく。

「え!?嘘!?」

「嘘」

してやったり、というような顔で和奏が笑う。

「もう、ちょっとひどい!!」

「いいから話なさいよ~。私にもその潤いを分けてよ~」

二人してはしゃいでいると、風に乗って昼休み終了のチャイムが聞こえる。

「あ。そうそう。1つ報告」

「ん?」

急に和奏は黙り込むと、私の手をとっておなかに当てた。

「え?まさか・・・」

「ん。そう。できた」

和奏が幸せそうに微笑む。

「やだ・・・おめでとう!!お祝いしなきゃ~」

「ありがと」

和奏の柔らかな微笑みは、今までに見たことないくらい幸せそうで

私もちょっとうらやましくなってしまう。
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