Aimez-moi plus(Love me more)
「お疲れ様。今日はこれで終わりだから直帰でいいわ」

午後から3件の打ち合わせをまわり、すっかり辺りは暗くなっていた。

「長谷川さんは?」

「私は・・・どうしようっかなー。ごはんでも食べて帰ろうかな」

確かこの近くにおいしいイタリアンのお店があったはず・・・

「それ、僕も一緒に行ってもいいですか?」

彼・倉木晴弥(クラキ・セイヤ)は、私の腕に抱えられた大量な資料をひょいと取り上げ小脇に抱えた。

「行く?近くにおいしいイタリアンのお店があるの」

「いいですね、行きましょう」

彼とこうして、食事することも少なくはない。

で、帰り道。

「ねえ?なんで手をつなぐ必要があるの?」

いつの間にかつながれた手。

今さら年下くんにドキドキなんてしないけど、でもどういうつもりなの・・・?

「私、年下になんて興味ないわよ?」

というか、男全般・・・と言っても過言ではない。

3年前、恋愛より仕事をとったんだもの。
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