Aimez-moi plus(Love me more)
「え?」

「だって、それ半分も食べてない」

「あー・・・うん」

なんとなく答えるのもだるくなって、短く返事をすると倉木くんはいきなり私の手をつかんで歩きだした。

「ちょ、ちょっと・・・どこに行くの」

すごい勢いで歩いていくと、突き当たりにあった会議室に私を押し込んで鍵を閉めた。

「な、何?」

「俺、そんなに頼りない?」

え?

倉木くんは泣きそうな顔で私を見つめている。

「俺がなんのためにこんなに仕事頑張ってると思ってるの?」

倉木くんは、頭の回転も良くて、結構なんでも知ってて年下なのに・・・って思ってたけど・・・

「あなたに認めてもらうためですよ。あなたのそばにいたくて、あなたにもっと頼って欲しくて・・・」

泣きそうな顔した倉木くんは、そっと私の手をとって引き寄せる。

「・・・つらいときはちゃんと話してください」

そのまま体を引き寄せられて、腕の中に閉じこめられた。

でも、嫌じゃない・・・

安心する・・・
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