Le jour du lis de la vallée(スズランの日）

唇が離れたあと、ゆっくりと目を開けるとベットサイドにもすずらんが飾られているのが目に入った。

「・・・すずらん、好きなの？」

「ん？・・・ああ」

私の視線を辿り、佐々木が後ろを振り向いた。

「今日、フランスではすずらんの日って言って、バレンタインみたいな日なんだ。プロポーズしたら幸せになれるっていう・・・」

「・・・まさか、それで？」

佐々木が私に向き直って、今度は深く唇を重ねた。

「シャワー浴びる？」

「・・・んっ・・・いい・・・浴びたら夢から覚めちゃいそう」

「・・・何が夢なんだよ・・・夢じゃないってわからせてやる」

佐々木はそういいながら、ワンピースの肩紐をおろす。

露になったその肌の上を、熱い唇がなぞっていく。




やっぱりなんだか夢みたい・・・