Le jour du lis de la vallée(スズランの日)
4.

PiPiPiPi....


聞きなれない電子音のアラームの音に、ぼんやりとまぶたを持ち上げる。






ああ・・・そっか

私、ゆうべ・・・・



そこまで思って、ふいに視線をおろすと頭の下にある腕。

背中にぴったりと張り付くように抱きついている佐々木の・・・

そして、抱きしめているその手に重ねた私の左手の薬指に輝くダイヤモンド。

「・・・夢じゃ、なかっただろ?」

耳元でささやかれる低い声に、私は思わずどきっとしてしまった。

「お、起きてたの?」

ゆっくりと振り向くと、ちゅっと軽くキスされてしまう。




う。

佐々木ってこんなやつだったっけ・・・




日の光が差し込む朝の部屋では、急に夢から覚めてしまったようでどうにも頭がついていかない。
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