Le jour du lis de la vallée(スズランの日)
え?
「俺が欲しい?」
悠馬さんの指先が怪しく動いて、腰から降りていく。
「欲しい」
私は悠馬さんの目をまっすぐに見つめ返す。
今日こそ落として見せるんだから。
「じゃあ、これ飲んだら絵里子ちゃんの部屋に行こうか」
「え?」
案外あっさりとOKをもらえたことに頭がついていかない。
悠馬さんは出てきたカクテルを渡してくれると、「乾杯」と満面の笑みで笑ってくれた。