Two of us
3.好き好き好き好き
次の日、熱っぽいと嘘をついて学校は休んだ。

体が重くてだるくて、目が覚めるたびに涙が溢れて止まらなかった。


茜にだけ、本当のことを書いてメールをした。

純粋な媛香にはちょっと話づらかった。

茜はこの夏休みに白石ソラくんとつきあい始めて、がらりとイメチェンした。

それまではとっかえひっかえ男の子とつきあってたけど、ソラくんと出会ってからは彼一筋。

毎日毎日きれいになっていく。


「大丈夫?」

茜は学校の帰りにお見舞いに寄ってくれた。

ソラくんは近くの図書館で待っていてくれるらしい。

建物は違うけど、一緒の家に住んでいるので登下校ももちろん一緒だ。

「うん・・・体のほうは寝たらだいぶ」

そういって笑うと、茜はなにも言わずに私の頭を撫でた。
< 15 / 47 >

この作品をシェア

pagetop