空の彼方に
「・・・で?何の話だ?」

彼方はそのままベットの端に座って、私の髪を撫でてくれる。

「真秀さんと、岡田さんが付き合い始めたんだって」

「だから?」

「だからって・・・嬉しいから・・・」

岡田さんが真秀さんをずっと大事に見つめてたのも知ってるし、戸惑いながらも真秀さんが岡田さんを思ってるのもわかってた。

だから私はすごく嬉しいのに・・・

「岡田さんってすっごく優しいんだって。もう~ノロケ聞かされちゃって・・・」

私が一方的にしゃべっていると、不意に彼方の手が離れた。

「彼方・・・?」

「・・・優しく、して欲しい・・・?」

その言い方に、彼方の目を見つめるとメガネの奥の瞳がいじわるく微笑んだ。
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