空の彼方に
「・・・あ・・・う・・・ん・・ぁ」

私はもう何も考えられなかった。

目の前で、苦しそうに歪む彼方の顔。

額から滴り落ちてくる汗。

時折、漏れる声と吐息。


すべてが私のことを感じてくれているのだと嬉しくなる。


そう思うと、途端に追いかけてきた快感に追いつかれ、ぎりぎりのところで声を絞り出した。

「・・彼方・・・もう・・・っ・・・」

「・・・あぁ・・・俺もイきそうだ」

恥ずかしいんだけど、その言葉を聞くと更に身体は感じてしまう。
< 44 / 121 >

この作品をシェア

pagetop