空の彼方に
「・・・!!」

しばらくそうして抱き合っていると、下半身に違和感を感じる。

「・・・このままもう一回するぞ」

私の中にいる彼方がそのまま大きさを取り戻したのだ。

「・・・え? ええっ」

「言っただろ、一週間分抱くって」

彼方はまた意地悪に微笑みながら、私の胸に小さく赤い疵を残した。










「愛してる、トーコ」

白々しく明ける夜明けに、そんな言葉が聞こえた気がした。
< 63 / 121 >

この作品をシェア

pagetop