空の彼方に
「カ、カナちゃん・・・?」

自分の下に組み敷いて、両手をベットに押し付けた。

「その呼び方、やめろよな」

もうガキの頃の俺じゃない。

一人前の大人で・・・

一人前の男で・・・

俺は今からお前を抱くんだから・・・


俺の下で、身をよじって逃げようとする桐子は少し不安そうな顔をした。

「・・・その顔はまだ男を知らない顔だな」

俺の言葉に桐子は途端に顔を赤らめて、目をそらす。




良かった・・・

まだ桐子は誰のものでもないんだな・・・
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