空の彼方に
真っ赤になってる桐子を見ていて、はっと気がついた。

「・・・おまえ、まさかキスも初めてか?」

あのとき喫茶店で見かけた奴とつきあってたんじゃないのか?

それとも、まさか・・・

「・・・・俺のためにとっておいてくれたんだ?」

俺は嬉しさを隠すように、わざと意地の悪い言葉を選んだ。

更に赤くなる桐子が可愛くて、再び唇を合わせる。



だったら、俺が教えてやる。

子供のキスも

大人のキスも

甘い痛みも

全部俺が・・・
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