空の彼方に
「だ、だって・・・カナちゃ・・・彼方には彼女が・・・」

いつ見ていたのか、すっかり安西のことなど頭の片隅にも残っていなかった俺は少し戸惑った。

「あーあれ、お前と似てたから付き合っただけ」

でも今このときに、桐子以外のことが考えたくない。

「え?」

「でも・・・」

「ああああっ」

俺は我慢できなくなって、予告もなしに桐子の底に自分を突き立てた。

その感覚は想像していたよりも遥かに気持ちよく俺は一瞬でいってしまいそうになる。

俺はぶるぶると震える桐子の足の付け根を抱えて、一番奥まで腰を進めた。

動かなくても、中のその狭さがぎゅうぎゅうと俺を締め付ける。

「・・・・やっぱ本物がいいな」

俺はようやく桐子と結ばれて、本当に嬉しかった。

この幸せをどう表現したらいいのかよくわからない。
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