君色
マンションの一室にレストランとか入ってるのかな・・・

そう思いながら助手席を降りると、伊織さんはトランクから買い物袋を取り出した。

「え?」

「おいで」

伊織さんに手をつながれて、そのままエレベーターに乗り込む。

「あの・・・」

「ん?」

「ここってもしかして・・・」

そう言いかけるとエレベーターの扉が開き、手を引っ張られた。

廊下を歩き、ある部屋の前に行くと伊織さんがポケットから鍵を取り出しドアを開ける。
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