君色
わ・・・

きちっと着こなしたスーツ。

仕草からも、すごく真面目な人なんだということが見てとれる。


あいさつも早々に私たちはおやつ休憩をとることにした。

アシスタントたちは岡田さんが持ってきてくれたケーキに群がってる。

「ここのケーキ食べてみたかったのよー」

みっちゃんは満足げにケーキをたいらげた。

「あ。そうなんですか?うちの姉がここで働いてるもので・・・」

岡田さんの発言にアシスタント全員が驚いた。

岡田さんが差し入れてくれたケーキは1年ほど前に駅前に出来た有名なパティシエのお店のもので、平日昼間にいっても常に行列ができてるくらい人気だった。

いただいたケーキを少しずつ口に運ぶ。

私が食べているのはレアチーズケーキ。

ほんのりと酸味の利いたヨーグルトチーズがさわやかに口の中に広がる。
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