君色
「・・・伊織、さん・・・」

私はその額の汗を拭いながら、伊織さんの頬に触れた。

「・・・・ごめん・・・我慢できなかった」

伊織さんはゆっくりと起き上がると、私の中から出て行った。

そしてそのまま部屋を出て行くと、手にタオルを持ってベットに腰掛けた。

一度タオルを広げると手の上で叩くようにする。

そのタオルでゆっくりと私の肌を拭ってくれた。

私の身体を拭き終わると自分の体を拭いて、私の横に寄り添った。

「・・・伊織さん・・・」

「・・・ん?」

私は伊織さんに腕枕をしてもらいながら、その肩に寄り添った。
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