君色
3.奇跡があるならば
伊織さんと結婚して1年。
私たちにはまだ子どもがいなかった。
欲しくないわけじゃない。
むしろ欲しい。
でも、なかなかその兆候は訪れなかった。
「病院、行こうか・・・」
気を落としている私に、伊織さんが優しく声をかけてくれる。
「はい・・・」
今月は今日が最後のチャンス。
「伊織さん・・・」
私はベットの上で伊織さんの首筋に抱きついた。
私たちにはまだ子どもがいなかった。
欲しくないわけじゃない。
むしろ欲しい。
でも、なかなかその兆候は訪れなかった。
「病院、行こうか・・・」
気を落としている私に、伊織さんが優しく声をかけてくれる。
「はい・・・」
今月は今日が最後のチャンス。
「伊織さん・・・」
私はベットの上で伊織さんの首筋に抱きついた。