Primo Amore(初恋)
なんだか初めてキスしたみたいな感じ・・・

私は嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

観覧車から降りたあとは、強引に慧くんの手をつなぎネオンのきれいなアトラクションをめぐる。

本当に本当に夢みたいだった。

明日になったら、醒めてしまう夢。

遊園地の終了時間が近づき、私たちは出口まで歩いてきた。

「お、送って行くから」

顔を真っ赤にしながら、私の手を強く握りしめる慧くん。

聞けば泊まっているというホテルはうちの近くだった。

「うん・・・」

今までただ会ってセックスするだけの相手では、こんなふうに送ってもらったことなんてなかった。
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