Primo Amore(初恋)
こんなことでも嬉しいんだ・・・恋愛ってすごいな・・・

私にとっては何もかも新鮮で、ますます慧くんのことを好きになる。

でも楽しい時間っていうのはやっぱりあっという間に過ぎてしまうもので、あっという間に私のアパートまで着いてしまった。

「ね、少しあがっていかない?」

どうしてももう少し一緒にいたくて、私は慧くんの手を離すことができなかった。

「す、少しだけだよ」

また赤くなりながらも、私を甘やかしてくれる。

うちにあがった慧くんは、まるで借りてきた猫のようだった。

正坐して座ったまま全然動かない。

話しかけても、「うん」とか「ああ」とか。
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