Primo Amore(初恋)
明日、帰っちゃうんでしょ?

またしばらく会えないんでしょ?

私は紅茶を淹れなおしに行くふりをして、慧くんを背中から抱きしめた。

背中広い・・・・

腕をまわしても抱き締めきれない背中に、急に慧くんが男性だってことを意識する。


な・・何、ドキドキしてるんだろう、私。

今までもっと恥ずかしいことだってしてきたのに・・・

「た、立石さん・・・?」

「・・・あ、あの・・俺もう帰るから・・・」

その言葉に胸がズキンと痛んだ。
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