Primo Amore(初恋)
「・・・まだ、だめだよ・・・」

「なんで・・? 私、慧くんだったら・・・」

そう言いかけると、慧くんの指が私の唇を抑えた。

「・・・だめだよ、女の子がそんなこと言っちゃ・・・」

あ・・・

「立石さんのこと大事にしたいから、こんなふうに簡単に誘ったりしたらだめだ・・・」

またズキンと胸が痛む。

初めて、自分がしてきたことを後悔した。

・・・私、そんなふうに大事にされたかった・・・

心の底から愛してる人と、心から結ばれたかった。


「・・・だから、俺が一人前になるまで待って」
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