あたしと彼の恋愛事情

「じゃ、じゃあ、何のせいよ…?」


「純粋に嫌だったんだよ。少しでも長く、陽菜といたかったから」


え…?


ちょっと、佑真ってば、このシチュエーションで何て事言うのよ。



「オレさ、陽菜に“頼りない”ってフラれてから、絶対に見返してやろうって決めてたんだ」


「うん…」


「だから、必死で就職して、結果出す為に頑張った」


佑真が、そんな気持ちでいたなんて、想像もしてなかった。


「だけどさ、そんな事を陽菜が分かるはずもないし、ただの自己満足だよなって
思ってたら…。まさか、同じ会社だったなんて」


そう言って起き上がったのにつられて、あたしも起きる。






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