あたしと彼の恋愛事情
「何言ってんだよ西田」
「山川くん、ごめんね巻き込んじゃって…」
あたしはそれだけ言うと、身を翻して自分のデスクへ戻った。
「西田、何であんな事を言うんだよ」
慌てる様に、山川くんはあたしの側へ来る。
「だって、実際、ここでもやり辛くなってるじゃない」
そう。
同情的な意見が圧倒的だけど、それだけじゃない。
まるで軽蔑する様な目で、見られる時だってある。
「ありがとな山川。でも、お前まで巻き込めない。陽菜の言う通りだよ」