あたしと彼の恋愛事情


「佑真の家、久しぶりだな」


穏やかな笑顔で、由里香は靴を脱ぐ。


晴れ渡った日曜の午後、あたしたち三人は、佑真の家へ集まった。



「ねえ、佑真も陽菜も、今日は何の話し?」


「何って…。由里香、オレお前に、ちゃんと謝ろうと思ってるんだ」


「謝る?じゃあ、私とは別れないって事よね?」


怖いくらいの笑顔で、由里香はソファーに座った。


「ごめん…。それは出来ない…」



その一言に、由里香は真顔になって、あたしを見る。


「どこまで最低なの!?」


まさに“金切り声”で、そう叫んだのだった。




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