あたしと彼の恋愛事情


――ピンポーン…。


来ちゃった…。


というか、降りちゃった。


仕事が終わってすぐ、あたしは真っすぐに佑真の家へ向かった。


いつもなら通り過ぎる階で、今日は降りちゃったんだ。


「いるかな…」


って、当たり前か。


風邪なんだもんね。


ドキドキしながら待っていると、


「はい…」


ぐったりした声で、佑真が出てきた。




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