あたしと彼の恋愛事情


「だったら、そんなに緊張しなくて良かったのね。行こ!」


由里香はそう言って、佑真の手を取る。


当たり前だけど、二人は自然と手を繋いだ。



指と指をからませて、繋いで歩く後ろ姿を見てると、あの頃の自分と重なっちゃう。



あの手は、佑真の大きくて温かい手は、あたしの手を包み込んでくれてたのに…。



「オレたちも、行こうか?」




< 73 / 253 >

この作品をシェア

pagetop