私と黒猫
まったく何なんだ。
都合が良すぎる。
これが私の本音だった。
けれど、他人の人間関係に口出しなんかするものではない。
「里紗子ちゃんは聡美のことを私にはこう言ってたよ」
なんて言う卑怯な真似はできないし、するつもりもない。
だから私は黙っていた。
でも、そのせいか、
2人はどんどん仲良くなる一方で、私はどんどん里紗子と、ついには聡美とも嫌な雰囲気になっていった。
最近の私の中は里紗子と聡美のことでいっぱいだった。
どうして今まで同じクラスで仲の良かった聡美まで私を避けるような真似をするのか、里紗子がきっと何か吹き込んだに違いない、などと考えては、
どうしよう、どうしよう、と悩んでいた。