私と黒猫

1日の授業が終わる頃…。

学校があまり好きではない私は、学校が早く終わらないかと何度も授業中時計を見る。

今は、午後3時25分。

そんな私を見ていたのか、
「あと5分だね!!」

と隣の席の篠原沙保が話かけてきた。
そうだね、と相槌を打ってまた時計に視線を戻す。

沙保は去年から同じクラスだ。部活は吹奏楽部で楽器はアルトサックス。

最近はアンサンブルコンテストがあるとかで夜遅くまで練習をしている努力家。
めんどくさがりで甘ったれの私とは正反対だ。


あと、3分。

あと、2分。


少し遅れている時計が29分くらいになったとき、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。

今日は7限授業がない日だから、早く帰れる。


「あー、終わったー!」

何も大して頑張っていないのに、達成感全開で伸びをした。


その後、すぐにショートホームルームをして、帰る用意をする。
みんなが部活へと急ぐ。
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