真実の永眠
14話 夢語
「いらっしゃいませ」
カランコロンとドアの開く音が、お客様の来店を告げる。
ニコニコと笑顔で対応をするこんな自分が、たまに怖くなる。
ストレスの溜まらない職場なんてない。たとえアルバイトという立場でもそれは決して変わらない。やはり正社員とその差は比にならないかも知れないが、それでもここ最近、仕事に対してストレスを溜めるようになった。
目の前でケーキを選んでいるお客さんは、凄く優しそうな女性だった。その隣には女性の子供だろう、小さな女の子がいる。ニコニコとケーキを選んでいる姿が何だか微笑ましくて、普段のストレスを忘れるくらいに、心は穏やかなものになった。
「あ、すみません」
買いたいケーキが決まったのだろうか、不意に女性が声を掛けて来た。
「はい? お決まりですか?」
ケーキを置くトレイを左手に持ちながら、その女性に笑い掛けた。
会計を済ませケーキを箱に入れている途中、視線を感じたのでふと顔を上げると、女の子がこちらをじっと見ている事に気が付いた。
小さな子はじっと見つめてくる事が多く、それに慣れていたので、その子にニコッと微笑み掛けた。すると女の子も恥ずかしそうにニコッと笑顔を見せて、そのままお母さんの後ろに隠れてしまった。
その様子があまりにも可愛くて、心から笑顔を向ける事が出来た。
嫌な事が続いても、こんなに素敵な事もある。だからどんな仕事も頑張って行けるのかも知れない。
そんな事を考えながら、ケーキを入れた箱を手渡し、ありがとうございましたと、二人のお客さんに心からの挨拶をしその後姿を見送った。
*
帰宅しすぐに自室へと足を運び、荷物を置いて部屋着に着替えた。夕飯が出来るまでまだ時間があるから、ベッドに寝転がりぼーっとしていた。すると今日の仕事での出来事を不意に思い出す。
可愛かったなぁ、あの子。
思い出しても微笑ましくなる。最近の疲れていた心を癒すには充分過ぎるくらいに、素敵な出来事だった気がした。
そう考えた瞬間、私は上半身を起こし、傍に置いていた携帯電話を手に取った。
何故だろう。急にその出来事を、優人に話したくなった。優人宛てにメールを作成する。
こんな話をしても、いきなり何だ? と思うだろうから、最初は何気ない一言からメールを始めよう。
ポチポチとボタンを押す音が耳に届く。
「……送信、と。」
未だに、メールを送るのは慣れないし、緊張する。
最近はよくメールをするから、送り過ぎではないだろうか、自分からのメールを鬱陶しく、億劫に感じてはいないだろうか。
そう、不安になる。
けれど優人は、送りすぎじゃないよって言ってくれた事がある。嬉しかった。
けれど、好きだから不安になるし、緊張もする。この先、緊張しない日は来ないかも知れない。
慣れないものと言えば――。
私はメールの問い合わせをした。“メールはありません”と画面の上部にその文字がテロップとして、右から左に流れて行く。それを見て、小さく溜息をついた。
この、返事が来るまでの時間。いつまで経っても慣れないものだ。この時間が一番緊張するし不安だ。必ず返事をしてくれると分かっていても。
夕飯を済ませ、お風呂に入る前に少しだけ寛ごうと部屋に向かった。
不安は結局の所杞憂に終わり、今は優人とのメールを楽しんでいる。あれからすぐに返事が来て、夕飯の前からずっとメールをしていた。
丁度先程の話題が一段落したので、今日母親と一緒にケーキを買いにきた女の子についてを話そうと思った。
<今日ね、バイトしてて、小さな女の子がお店に来たの。こっちをじっと見てたからニコッと笑い掛けたら、その子も恥ずかしそうに笑ってくれたの。凄く可愛かった>
優人にメールを送った。
誰かに――優人に報告したくなる程に、その子の笑顔には救われたし、癒された。
<そんなんされたらいいなぁ。俺もこの間友達の家で赤ちゃん見せて貰ったんだけど、マジで可愛かった。赤ちゃんはホント可愛過ぎる>
絵文字が沢山付いていた、そのメール。そう言っている優人も、可愛いと思った。何より、嬉しいと思った。
優人は、子供が好きなんだ。
その事実が凄く嬉しかった。自分の送った内容に対しても、こんなに嬉しそうに話してくれる。
赤ちゃんを見ていた優人の瞳は、どんなだったろう。どんな表情でその子を見ていたのだろう。きっと、優しい目だったに違いない。
優人のそんな姿を思い浮かべながら、また次のメールを作成し、送信した。
<私も見たいなぁ。赤ちゃんは本当に可愛いよね、癒される。優人は子供が好きなんだね>
好きなんだろう事は予想出来ていた。優人の文面からは、子供が大好きだと充分に伝わっていたので。
優人の事を知れるのはとても嬉しい。もっと色んな事を知って行けたらいいと思う。きっとまだまだ知らない事だらけなんだろう。
これからもっともっと仲良くなって、優人の事を知って、そして自分についても知って貰って、お互い素敵な関係が築けたらいいな、なんて思う。
そんな思考を遮るメールの着信音。開かなくともそれが優人からだと知っている。
そのメールを開いた。
「!」
<うん。俺、子供好きなんだ。将来は保育士になりたい>
そう書かれた、優人のメール。
――保育士。
それが、優人の、夢。
私は固まったように、ただじっと携帯の画面を見つめていた。嬉しさのあまり、動揺した。――嬉しい。そう、これは嬉しいんだ。
保育士。
優人の、将来の夢。
教えてくれた……? 私に?
優人に、ピッタリだと思った。優しくて、純粋で、綺麗な心を持っている優人に、本当に似合うと思った。優人なら、なれると思った。
暫く画面を見つめていたが、漸く落ち着きを取り戻し、今度は思い切り破顔した。
嬉しい。
顔ににんまりと笑顔を張り付かせたまま、そのメールに返事をした。
「雪音ー」
ドアの向こうから母が声を掛けて来た。
その声がした方に顔を向け、ドアの向こうにいるであろう母に返事をした。すると母がドアを開けて部屋に入って来た。
「お風呂沸いてるけど、……何一人で笑ってるの」
私の顔を見るなり、母は呆れた表情をした。
「ふふ、嬉しい事があって……」
「何があったの?」
「優人がね、将来の夢を教えてくれたの。……保育士に、なりたいんだって」
携帯電話を母に差し出し、先程送られてきた優人のメールを見せた。母は私の手から携帯を受け取ると、そのメールをじっくりと見た。そして、苦笑しながら言った。
「ふふ、メールを保護までしちゃって。でも、保育士かー。最近は男の人でもなりたいって人増えて来てるね」
母は携帯電話を私に手渡してきた。そして私の隣に座る。
「うん。優人は保育士に凄く似合ってる。優人の夢、知ってるのが私だけだといいな……」
また優人のメールを見て。笑って。私は嬉しくてそう言った。
「ふふ。まぁお母さんはその優人って子を見た事ないから何とも言えないけど、」
「――見た目も中身も、綺麗な人だよ」
私は、誇らしげにそう言った。ううん、誇らしい。彼自身が、そんな彼を好きになった自分が。
そんな私を横目に見ていた母が、徐に口を開く。
「雪音だから――話したのかもね」
「え?」
私は母の言葉に、怪訝な顔をしてその顔を見た。だって、意味が分からない。
「……どういう事?」
「うーん、上手く言えないけど、」
そう言って母は暫く何かを考えた後、話を続けた。
「その、優人君? は、多分……雪音だから話したんだと思うよ」
「……?」
「……」
「……さっきと同じ事言ってない?」
「まぁとにかく、さっさとお風呂入っちゃいなさいよ」
母の言葉をどれだけ繰り返しても、やはりさっきと言葉は同じだった。眉を顰めて相変わらず怪訝な表情をする私の言葉を無視し、母は立ち上がり部屋から出ようとドアノブに手を掛けた。
「多分その事知ってるのは雪音だけだと思うよ」
私の方に振り返りそう言い残すと、母はそのまま部屋から出て行ってしまった。
次の瞬間には隣の部屋から、――少しは片付けなさい!! と、母の怒号が聞こえて来る。夕海と桃花がまた物を出しっ放しにして、散らかしているのだろう。
うるさいなぁ……と言いたげな溜息が妹達から聞こえて来た。
私だから話した……?
――雪音だけだと思うよ。
私だけ? 私だけに話した……? 私の他に、優人の夢を知ってる人はいないのかな……?
一人残された部屋で、母が言い残した意味深な言葉について考えていた。……が、深く考えない事にした。考えても、やっぱり真実は分からないから。
今は、優人が話してくれた事に、素直に喜ぼう。そして夢を叶えられるように、応援しよう。
<保育士優人に似合ってる。優しい先生になれると思う。応援してるね>
私は優人に、そう、返事をした。
*
――保育士に、なりたい。
優人の言葉を何度も何度も反芻した。
彼が保育士になった姿を、いつの日か見られるだろうか。子供に笑い掛ける笑顔は、きっと誰よりも綺麗なんだろう。美しいだろう。その笑顔を、いつか自分は見られるだろうか。
――保育士。
この夢が、二人の心をずっと繋げていたものの一つだったのだろう。
あなたのそれは、この先の未来でも変わらなくて。
あなたのそれは、私をどこまでも強くさせた。
ただ、ただ。
笑い掛ける笑顔は、本当に、誰よりも綺麗で美しかった。
ただ、ただ。
誰よりも綺麗で、美しかった、のに。
カランコロンとドアの開く音が、お客様の来店を告げる。
ニコニコと笑顔で対応をするこんな自分が、たまに怖くなる。
ストレスの溜まらない職場なんてない。たとえアルバイトという立場でもそれは決して変わらない。やはり正社員とその差は比にならないかも知れないが、それでもここ最近、仕事に対してストレスを溜めるようになった。
目の前でケーキを選んでいるお客さんは、凄く優しそうな女性だった。その隣には女性の子供だろう、小さな女の子がいる。ニコニコとケーキを選んでいる姿が何だか微笑ましくて、普段のストレスを忘れるくらいに、心は穏やかなものになった。
「あ、すみません」
買いたいケーキが決まったのだろうか、不意に女性が声を掛けて来た。
「はい? お決まりですか?」
ケーキを置くトレイを左手に持ちながら、その女性に笑い掛けた。
会計を済ませケーキを箱に入れている途中、視線を感じたのでふと顔を上げると、女の子がこちらをじっと見ている事に気が付いた。
小さな子はじっと見つめてくる事が多く、それに慣れていたので、その子にニコッと微笑み掛けた。すると女の子も恥ずかしそうにニコッと笑顔を見せて、そのままお母さんの後ろに隠れてしまった。
その様子があまりにも可愛くて、心から笑顔を向ける事が出来た。
嫌な事が続いても、こんなに素敵な事もある。だからどんな仕事も頑張って行けるのかも知れない。
そんな事を考えながら、ケーキを入れた箱を手渡し、ありがとうございましたと、二人のお客さんに心からの挨拶をしその後姿を見送った。
*
帰宅しすぐに自室へと足を運び、荷物を置いて部屋着に着替えた。夕飯が出来るまでまだ時間があるから、ベッドに寝転がりぼーっとしていた。すると今日の仕事での出来事を不意に思い出す。
可愛かったなぁ、あの子。
思い出しても微笑ましくなる。最近の疲れていた心を癒すには充分過ぎるくらいに、素敵な出来事だった気がした。
そう考えた瞬間、私は上半身を起こし、傍に置いていた携帯電話を手に取った。
何故だろう。急にその出来事を、優人に話したくなった。優人宛てにメールを作成する。
こんな話をしても、いきなり何だ? と思うだろうから、最初は何気ない一言からメールを始めよう。
ポチポチとボタンを押す音が耳に届く。
「……送信、と。」
未だに、メールを送るのは慣れないし、緊張する。
最近はよくメールをするから、送り過ぎではないだろうか、自分からのメールを鬱陶しく、億劫に感じてはいないだろうか。
そう、不安になる。
けれど優人は、送りすぎじゃないよって言ってくれた事がある。嬉しかった。
けれど、好きだから不安になるし、緊張もする。この先、緊張しない日は来ないかも知れない。
慣れないものと言えば――。
私はメールの問い合わせをした。“メールはありません”と画面の上部にその文字がテロップとして、右から左に流れて行く。それを見て、小さく溜息をついた。
この、返事が来るまでの時間。いつまで経っても慣れないものだ。この時間が一番緊張するし不安だ。必ず返事をしてくれると分かっていても。
夕飯を済ませ、お風呂に入る前に少しだけ寛ごうと部屋に向かった。
不安は結局の所杞憂に終わり、今は優人とのメールを楽しんでいる。あれからすぐに返事が来て、夕飯の前からずっとメールをしていた。
丁度先程の話題が一段落したので、今日母親と一緒にケーキを買いにきた女の子についてを話そうと思った。
<今日ね、バイトしてて、小さな女の子がお店に来たの。こっちをじっと見てたからニコッと笑い掛けたら、その子も恥ずかしそうに笑ってくれたの。凄く可愛かった>
優人にメールを送った。
誰かに――優人に報告したくなる程に、その子の笑顔には救われたし、癒された。
<そんなんされたらいいなぁ。俺もこの間友達の家で赤ちゃん見せて貰ったんだけど、マジで可愛かった。赤ちゃんはホント可愛過ぎる>
絵文字が沢山付いていた、そのメール。そう言っている優人も、可愛いと思った。何より、嬉しいと思った。
優人は、子供が好きなんだ。
その事実が凄く嬉しかった。自分の送った内容に対しても、こんなに嬉しそうに話してくれる。
赤ちゃんを見ていた優人の瞳は、どんなだったろう。どんな表情でその子を見ていたのだろう。きっと、優しい目だったに違いない。
優人のそんな姿を思い浮かべながら、また次のメールを作成し、送信した。
<私も見たいなぁ。赤ちゃんは本当に可愛いよね、癒される。優人は子供が好きなんだね>
好きなんだろう事は予想出来ていた。優人の文面からは、子供が大好きだと充分に伝わっていたので。
優人の事を知れるのはとても嬉しい。もっと色んな事を知って行けたらいいと思う。きっとまだまだ知らない事だらけなんだろう。
これからもっともっと仲良くなって、優人の事を知って、そして自分についても知って貰って、お互い素敵な関係が築けたらいいな、なんて思う。
そんな思考を遮るメールの着信音。開かなくともそれが優人からだと知っている。
そのメールを開いた。
「!」
<うん。俺、子供好きなんだ。将来は保育士になりたい>
そう書かれた、優人のメール。
――保育士。
それが、優人の、夢。
私は固まったように、ただじっと携帯の画面を見つめていた。嬉しさのあまり、動揺した。――嬉しい。そう、これは嬉しいんだ。
保育士。
優人の、将来の夢。
教えてくれた……? 私に?
優人に、ピッタリだと思った。優しくて、純粋で、綺麗な心を持っている優人に、本当に似合うと思った。優人なら、なれると思った。
暫く画面を見つめていたが、漸く落ち着きを取り戻し、今度は思い切り破顔した。
嬉しい。
顔ににんまりと笑顔を張り付かせたまま、そのメールに返事をした。
「雪音ー」
ドアの向こうから母が声を掛けて来た。
その声がした方に顔を向け、ドアの向こうにいるであろう母に返事をした。すると母がドアを開けて部屋に入って来た。
「お風呂沸いてるけど、……何一人で笑ってるの」
私の顔を見るなり、母は呆れた表情をした。
「ふふ、嬉しい事があって……」
「何があったの?」
「優人がね、将来の夢を教えてくれたの。……保育士に、なりたいんだって」
携帯電話を母に差し出し、先程送られてきた優人のメールを見せた。母は私の手から携帯を受け取ると、そのメールをじっくりと見た。そして、苦笑しながら言った。
「ふふ、メールを保護までしちゃって。でも、保育士かー。最近は男の人でもなりたいって人増えて来てるね」
母は携帯電話を私に手渡してきた。そして私の隣に座る。
「うん。優人は保育士に凄く似合ってる。優人の夢、知ってるのが私だけだといいな……」
また優人のメールを見て。笑って。私は嬉しくてそう言った。
「ふふ。まぁお母さんはその優人って子を見た事ないから何とも言えないけど、」
「――見た目も中身も、綺麗な人だよ」
私は、誇らしげにそう言った。ううん、誇らしい。彼自身が、そんな彼を好きになった自分が。
そんな私を横目に見ていた母が、徐に口を開く。
「雪音だから――話したのかもね」
「え?」
私は母の言葉に、怪訝な顔をしてその顔を見た。だって、意味が分からない。
「……どういう事?」
「うーん、上手く言えないけど、」
そう言って母は暫く何かを考えた後、話を続けた。
「その、優人君? は、多分……雪音だから話したんだと思うよ」
「……?」
「……」
「……さっきと同じ事言ってない?」
「まぁとにかく、さっさとお風呂入っちゃいなさいよ」
母の言葉をどれだけ繰り返しても、やはりさっきと言葉は同じだった。眉を顰めて相変わらず怪訝な表情をする私の言葉を無視し、母は立ち上がり部屋から出ようとドアノブに手を掛けた。
「多分その事知ってるのは雪音だけだと思うよ」
私の方に振り返りそう言い残すと、母はそのまま部屋から出て行ってしまった。
次の瞬間には隣の部屋から、――少しは片付けなさい!! と、母の怒号が聞こえて来る。夕海と桃花がまた物を出しっ放しにして、散らかしているのだろう。
うるさいなぁ……と言いたげな溜息が妹達から聞こえて来た。
私だから話した……?
――雪音だけだと思うよ。
私だけ? 私だけに話した……? 私の他に、優人の夢を知ってる人はいないのかな……?
一人残された部屋で、母が言い残した意味深な言葉について考えていた。……が、深く考えない事にした。考えても、やっぱり真実は分からないから。
今は、優人が話してくれた事に、素直に喜ぼう。そして夢を叶えられるように、応援しよう。
<保育士優人に似合ってる。優しい先生になれると思う。応援してるね>
私は優人に、そう、返事をした。
*
――保育士に、なりたい。
優人の言葉を何度も何度も反芻した。
彼が保育士になった姿を、いつの日か見られるだろうか。子供に笑い掛ける笑顔は、きっと誰よりも綺麗なんだろう。美しいだろう。その笑顔を、いつか自分は見られるだろうか。
――保育士。
この夢が、二人の心をずっと繋げていたものの一つだったのだろう。
あなたのそれは、この先の未来でも変わらなくて。
あなたのそれは、私をどこまでも強くさせた。
ただ、ただ。
笑い掛ける笑顔は、本当に、誰よりも綺麗で美しかった。
ただ、ただ。
誰よりも綺麗で、美しかった、のに。