しだれ桜の木の下で




そんな私を見て、翔はしまったというような顔をした。




「………ごめん、言いすぎた」




なんで、謝るの?


私がいけないのに。


傷口をえぐったのは、


私なのに。




なのに、なのに…………、




「……どうして、謝るのよぉ……」




頬を濡らす私を見て翔は力無く笑った。




「お前のこと傷付けたから」




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