しだれ桜の木の下で
定位置で翔と同じ方角を眺める。
池が光を反射させてチカチカと眩しかった。
そっと翔のことを盗み見て考える。
……今日は昨日にも増して翔に感じる違和感が濃くなった。
それに上の空って言うか、意識を飛ばしてるって言うか………人の話を全く聞いてない。
「ねぇ、翔?」
「んー?」
「眩しくないの?」
「…全然」
幽霊だから光は苦手なのかな…とかって勝手に思ってたからその答えは意外に思えた。