しだれ桜の木の下で





逆に透けてるから、光も全部通り抜けちゃうのかな。





だってこんなに透けてるんだもん。




なんて、思ってクスッと笑った時、自分で思ったことに疑問を持つ。





・・・・
こんなに透けてる……?





もう一度、今度は盗み見なんかじゃなくまじまじと見る。






(………まさかね)






ジッと見つめすぎたのか翔が私の視線に気が付く。





「さっきからどうしたんだよ?」




今日初めて翔から喋った気がする。




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