しだれ桜の木の下で
「いや………ちょっと」
そうだよ、きっと私の気のせい。
初めて見た時より翔の身体が透けてるなんて、私の、気のせい。
だって、私ちゃんと翔の初日の透け具合なんて覚えてないもんね。
「いいから、言えよ」
その声にビクッとする。
そっと顔を見ると睨むように私のことを見ていた。
今までに見たことがないくらい険しかった。
視線に耐えきれず私は口を開いた。
「………翔の身体が前より透けてる気がして」
そう言った時明らかショックを受けたような顔を翔はした。
私は慌てて付け足す。