しだれ桜の木の下で
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翔に初めて会った時のことは今でもよく覚えてる。
翔は「隣に越してきた皆瀬です」と言って茶菓子を持ってきた綺麗なおばさんの後ろにいた。
私はもともとお母さんからその子の話を聞いていた。
『心臓病っていうとても重い病気だから仲良くしてあげてね』って。
それをうのみにしていた私は勝手にその子の印象を作り上げていた。
男の子なのに身体が弱そうで頼りない、って。
けれど、それはすぐに覆された。