しだれ桜の木の下で
❀君は、もういない…
後に残ったのは枝垂れ桜と翔の最後の言葉……そして喪失感。
——————翔はもういないという喪失感だけ。
私の瞳に翔が映ることはもう無い。
そう思った瞬間私の瞳から色が失くなった。
もう、何もかもどうでもいい。
「……かける、…………かけるっ!」
いくら泣いても涙が枯れ果てることは無く、一晩中私は桜の木の下で泣き続けた。