時計兎
「ねぇ、寒いよ…」

照明を消した暗闇の中で呟いた。

確かにシャツ一枚では寒いかもしれない。

だが、エアコンはフル稼動している。

久遠は少し暑いぐらいだと感じていた。

しかし、彩夏が寒いと思うなら設定温度を上げようかと考える。

逡巡していると背中から誰かが忍び寄る気配を感じた。

「こうすれば温かいよ…」
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