さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
―――しょうがないな、後で教えてあげる。




声が聞こえるたび頭がガンガンする。




苦しい。




理由は分からないけれど、息が詰まる。



知らない人の声なのに?



ううん、違う。




私、この声を知っている。




「あず!?」




視界が一気に明るくなる。



懐かしい。




ふいにそんな感覚に襲われた。




―――あず……




どうして私を呼ぶの?




そんなに悲しそうに。



それに、私のことを“あず”と呼ぶのは翼しかいないはずなのに…。



一瞬にして閃光が瞬く。


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