さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―

「へへっ。」





「お疲れ。」





お気楽に沖田さんにハイタッチする。





まさか勝てるとは思ってもいなかったから、純粋に嬉しいな。





「おい、原田。お前が相手しろ。」





地を低く這った土方さんの声にびくっとする。





土方さんの瞳は真剣そのもの。




きっと、私の力を試しているのだろう。





「…っす。」





原田さんがよっこらせ、と膝に手をかけ立ち上がった。



< 165 / 308 >

この作品をシェア

pagetop