さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
恐い。




私も、血に染まる日が来るのだろうか?




どうか、来ないでほしいと願う。




真っ白なワイシャツが赤く染まる前に、2010年に帰りたい。




ううん、今すぐ。




もしかしたらもう家族にも、友人にも会えないかと思うと手がガタガタと震え出した。




あの声が私を呼んだから、私はここにいるの?




どうして私を呼んだの?




不安と疑問が織り交じって理性を失いそうになる。




知らない土地に、私一人。




しかもそこは1863年。




「有り得ない…。」



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