さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
「俺も、そう思うよ。」
相変わらず妖艶な笑みを浮かべて、口角だけを上げる。
「それまでは言葉遣い直しておいてね。」
「あずみこそ、その生意気な性格なんとかしてね。」
く、糞ガキだわ…!
叫びたいのをぐっと堪えて、にっこり笑う。
「それから、沖田さん。」
私よりも5、6歩前を歩いていた沖田さんを呼び止める。
何事かしら?
篠原くんが沖田さんに話しかけるなんて。
殺気の様子を見た感じじゃ、面識もないようだったけれど。
「甲子太郎さんのこと、恨まないでくださいね。」