さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
辻斬り
「おい、おめぇら!稽古もサボってこんな遅くまでどこほっつき歩いてたんだ!?」
ひええ~~!
屯所に戻ったときにはすでに日は落ちてしまっていて、当然のように土方さんがものすごい剣幕で門の前に立っていた。
お…怒ってる!
それも、今までにないくらい。
大変だ、と思って謝ろうとして頭を下げようとした。
…その時、私の前にすっと沖田さんが割って入ってきた。
「すみません土方さん。俺の責任です。」
そんな…
沖田さんは私を翼に会わせてくれるために連れ出してくれただけのこと。
悪いのは、私なのに。