さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
とにかく早く眠りにつこうと思って強く目を瞑った。




・・・ん?




「なにしてんの?」




「なにって、寝るところ。」




丞は私の背後の方に潜り込んできた。
  



慌てて布団から飛び出る。




「別の布団に寝てよ!」




「これしかないねん。」




「畳で寝てよ!」




「俺の布団なのにか?しかも、寒いねん。」




うう。



ここまで言われると、言い返すにも何も言えない。




「私が畳で寝る。」



ヤケになって部屋の端っこに小さくなって寝ころんだ。




端っこって言っても、丞が寝ている布団のすぐ近くだけど。




「消すからな?」




丞の声で今まで灯っていた行灯の光が消える。




文字通り闇が広がる。
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