Vrai Amour ~妃奈の場合~
1.初恋の君
「初めまして、妃奈ちゃん、この子がうちの恒輝(コウキ)」
「初めまして、桐島妃奈です」
5歳のとき親戚が大勢集まる中で紹介された。
その男の子は無口で、でもちょっと照れ屋で、でもすっと手を出して握手をしてくれた。
私はあの時握った手のぬくもりを忘れない。
そうして出会った彼は、13年後再びフィアンセというかたちで紹介された。
彼の名前は西園寺恒輝、21歳。
海外で高校、大学時代を過ごし、日本に帰ってきた。
あの無口で照れ屋だった男の子は、優しく紳士な男性となっていた。
身長もずいぶん大きく見えるし、海外で過ごしていたからか身体もがっしりしている。
良さそうなスーツもとてもよく似合っていて、大人、なんだなぁとため息が漏れそうになった。
「初めまして、桐島妃奈です」
5歳のとき親戚が大勢集まる中で紹介された。
その男の子は無口で、でもちょっと照れ屋で、でもすっと手を出して握手をしてくれた。
私はあの時握った手のぬくもりを忘れない。
そうして出会った彼は、13年後再びフィアンセというかたちで紹介された。
彼の名前は西園寺恒輝、21歳。
海外で高校、大学時代を過ごし、日本に帰ってきた。
あの無口で照れ屋だった男の子は、優しく紳士な男性となっていた。
身長もずいぶん大きく見えるし、海外で過ごしていたからか身体もがっしりしている。
良さそうなスーツもとてもよく似合っていて、大人、なんだなぁとため息が漏れそうになった。